2009年11月 5日
フリードリヒ・アウグスト・ケクレ・フォン・シュトラードニッツの夢
ケクレは、彼が提案した2つの構造理論、炭素が互いに結合して鎖状化合物を作ること、ベンゼンが環状構造を持つことについて、夢からインスピレーションを得たと主張している。この夢は、1890年にベンゼンのケクレ構造提案25周年を記念して行なわれたベンゼン祭での記念講演の内容を、翌年ケクレ自身が書き起こした講演記録に記述が残されている。それによれば、まずケクレは1854年にロンドン滞在中に馬車の中で、大きな原子が小さな原子を引き連れて飛び回り、大きな原子同士がそのまま連なっていく夢を見て、炭素が互いに結合して鎖状化合物を作ることを思いついたという。
また、1861年にベルギーのヘントで教科書を執筆していた際に、ストーブの前でうたたねをしたときに再び連なった原子が蛇のようにうねっており、さらに1匹の蛇が自身の尻尾に噛み付きながら回っている夢を見て、ベンゼンの環状構造を思いついたという。
公演記録以外にも、ケクレの息子がこれらの夢の話を聞いたことがあるとの証言を残している。
しかし、本当にケクレがこれらの夢を見たかについては疑うむきもある。ジョン・ウォティッツとスザンナ・ルドフスキーによると、ケクレの話が夢を見てからその公表まであまりに長い時間がたっていること、また当時の新聞にもベンゼン祭に関する記述があるが、そこにケクレの夢の話がまったく書かれていないこと、講演記録が後からケクレ自身によって書き起こされたことから講演記録の信憑性が薄いとしている。また、ケクレは鎖状化合物の夢についての講演の最後に、この夢と同じような記述が1886年に出版されたヘルマン・コップの本に書かれていることを述べている。そこで実はコップの記述を借りて自身の夢として講演したのではないかとしている。
ベンゼン環の夢についてはベンゼン環の炭素を六角形に配置した図はオーギュスト・ローランの1854年に出版された本に記載されており、ケクレもその本を読んだことがあったこと、そして環状構造はそこから充分着想できたであろうとしている。また1886年に彼がドイツ化学会の会長に在職していたとき、懇親会で学会誌のパロディが作られ、そこにベンゼン環が6匹の猿が手と尻尾をつないだ絵で表現されていたので、これに対してユーモアで答えるために蛇の話を作ったのだとしている。またユーモアからではなく、これらの理論のプライオリティを補強するために夢の話を作ったのだろうという主張もある。
ハイデルベルク大学、ヘント大学を経て、1867年より終生ボン大学教授の職にあった。
メタン、硫化水素などの型を提唱し、メタンの型を拡張して、炭素原子の原子価が4であること、また炭素原子同士が結合して鎖状化合物を作ることを提唱した。
その後、芳香族化合物の研究へと移り、ベンゼンの構造式として二重結合と単結合が交互に並んで六員環を構成するケクレ構造(亀の甲)を提唱した。
ケクレは原子同士が連なっていく夢を見て鎖状構造を思いつき、ヘビ(ウロボロス)が自分の尻尾を噛んで輪状になっている夢を見てベンゼンの六員環構造を思いついたと言われている(後述)。 その後、置換ベンゼンの異性体の数をケクレ構造で説明するためにベンゼン環は2つのケクレ構造の間を振動しているという仮説を提唱した。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
フリードリヒ・アウグスト・ケクレ・フォン・シュトラードニッツはドイツの有機化学者です。
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